SCPI、IEEE488.2共通コマンド

*CLS

ステータスバイトイベントステータス、エラーキューを含むすべてのイベントレジスタをクリアします。

コマンド 

*CLS

*ESE

ステータスバイトのイベントサマリビット(ESB)で集計されるイベントステータスイネーブルレジスタを設定します。

コマンド 

*ESE <NR1>

*ESE?

パラメータ

設定値: 0〜255
範囲外の場合には、SCPIエラー(-222, "Data out of range")発生

(例) *ESE16を送信すると、イベントステータスイネーブルレジスタのビット4を設定します。イベントステータスレジスタの実行エラービット(ビット4)が設定されるたびにステータスバイトのサマリビット(ESB)を設定します。

レスポンス 

*ESE?に対して、イベントステータスイネーブルレジスタの値をNR1形式で返します。

*ESR

イベントステータスレジスタを問い合わせます。このレジスタは、読み取られるとクリアされます。

コマンド 

*ESR?

レスポンス 

*ESR?に対して、イベントステータスレジスタの値をNR1形式で返し、レジスタをクリアします。

*IDN

本製品の機種名とファームウェアのバージョンを問い合わせます。

コマンド 

*IDN?

レスポンス 

*IDN?に対して、次のように返します。

(例) PCR500M、シリアルAB123456、ROMバージョン1.00の場合
KIKUSUI,PCR500M,AB123456,1.00を返します。

*OPC

待機中のすべてのコマンド処理が完了したときにイベントステータスレジスタのOPCビット(ビット0)の設定します。→チュートリアル

IEEE 488.2-1992セクション12.5.3を参照してください。

コマンド 

*OPC

*OPC?

レスポンス 

*OPC?に対して、待機中のすべてのコマンド処理が完了したときに、「1」を返します。

*OPT

本製品に装着されているオプションインターフェースボードを問い合わせます。

コマンド 

*OPT?

レスポンス 

*OPC?に対して、次のように返します。

(例) GPIBインターフェースボード(IB21)が装着されている場合
「GPIB」を返します。

(例) オプションが装着されていない場合
「0」を返します。

*PSC

POWERスイッチをオンにしたときに、イベントステータスイネーブルレジスタとサービスリクエストイネーブルレジスタをクリアするかしないか(パワーオンステータス)を設定します。

IEEE 488.2-1992セクション10.25を参照してください。

コマンド 

*PSC <NR1>

*PSC?

パラメータ

設定値: 0 POWERスイッチをオンにしたときに、*ESEと*SREの設定値をクリアしません。
  1 POWERスイッチをオンにしたときに、*ESEと*SREの設定値をクリアします。
  範囲外の場合には、SCPIエラー(-222, "Data out of range")発生。

(例) パワーオンSRQ機能を有効にする場合
*PSC 0;*SRE 32;*ESE 128

レスポンス 

*PSC?に対して、パワーオンステータスの設定値を返します。

*RCL

測定動作を中断してメモリに保存した内容を読み出します。

影響を受けるコマンドは、 表4を参照してください。

OUTPUTがオンの状態でメモリを呼び出す場合、出力モードや電圧レンジが切り替わるときには、SCPIエラー(-102,"Operation denied while in OUTPut ON state")を発生します。

コマンド 

*RCL <NR1>

パラメータ

設定値: 1 メモリA
  2 メモリB
  3 メモリC
  4〜10 オプションボード装着時
  範囲外の場合には、SCPIエラー(-222, "Data out of range")発生。

*RST

測定動作を中断して本製品をイニシャライズ(工場出荷時の状態)します。ただし、メモリ内容とコンフィグ設定内容は変わりません。

影響を受けるコマンドは、 表4を参照してください。

コマンド 

*RST

*SAV

本製品の現在の設定をメモリに保存します。*RCLコマンドによって読み出される項目と同じです。

コマンド 

*SAV <NR1>

設定値: 1 メモリA
  2 メモリB
  3 メモリC
  4〜10 オプションボード装着時
  範囲外の場合には、SCPIエラー(-222, "Data out of range")発生。

*SRE

サービスリクエストイネーブルレジスタを設定します。

サービスリクエストイネーブルレジスタによって、ステータスバイトレジスタの中のどのサマリメッセージがサービスリクエストを行うかを選択できます。

サービスリクエストイネーブルレジスタをクリアするには、*SRE 0を送信します。クリアされたレジスタでは、ステータス情報によってサービスリクエストを生成することはできません

コマンド 

*SRE <NR1>

*SRE?

パラメータ

設定値: 0〜255
  範囲外の場合には、SCPIエラー(-222, "Data out of range")発生。

(例) *SRE8を送信すると、サービスリクエストイネーブルレジスタのビット3が設定されます。ステータスバイト内のQUEStionableステータスレジスタのサマリビット(ビット3)が設定されるたびに、このビットがサービスリクエストメッセージを生成するようになります。

レスポンス

*SRE?に対して、サービスリクエストイネーブルレジスタの値をNR1形式で返します。

*STB

ステータスバイトレジスタのコンテンツとMSS(マスタサマリステータス)メッセージを問い合わせます。

レスポンスは、MSSメッセージがRQSメッセージの代わりにビット6に現れるという点以外は、シリアルポールと同じです。

コマンド 

*STB?

レスポンス

*STB?に対して、ステータスバイトレジスタとMSSメッセージ(ビット6)の値をNR1形式で返します。

*TRG

トリガコマンド。

IEEE488.1 getメッセージ(Group Execute Trigger)の代替コマンドになります。

IEEE 488.2-1992セクション10.37を参照してください。

コマンド 

*TRG

*TST

自己診断を実行します。発生したエラーはSYST:ERR?で照会できます。

IEEE 488.2-1992セクション10.38を参照してください。

コマンド 

*TST?

レスポンス 

*TST?に対して、問題がない場合は「0」を返します。問題がある場合は、エラーコードを返します。

*WAI

待機中のすべての動作が完了するまで、以降のコマンドを本製品に実行させないようにします。

コマンド 

*WAI